子供の頃のボクも、11歳のサムと同じように“孤独に耐える訓練”をしていた。 だから、何度もキュンとして、グッとして、ハッと気づかされた特別な“ひと夏の想い出”を追体験させてくれた。 そして最後は幸せな気持ちになれる、“ぼくとテスの秘密の七日間“。 「さあ、老いも若きも、想い出を作ろう。残りの人生、後悔しないように」 それが56歳になったボクに「恐竜が教えてくれたこと」が、教えてくれた事だ。 ありがとうサム、テス。
小島秀夫 ゲームクリエイター
『小さな恋のメロディ』『リトル・ロマンス』少年少女たちが繰り広げた伝説的なラブストーリーには、 いつも淡い恋という表現が用いられる。 けれど大人になっても誰が、それ以上の恋の経験をしたろうか。 この作品のサムとテスが、現代にバトンを渡してくれた。 恋することの必然や意義、すべての詰まった、完璧に素敵な作品。
谷村志穂 作家
最後の恐竜に自分を重ねるサムは激しく気持ちを変えるテスに何を重ねたか。 僕は2人に2頭の恐竜を重ねた。きみたちは始まりの恐竜だ!
志茂田景樹 
作家/よい子に読み聞かせ隊隊長
日々を精一杯楽しみ、思い出を作り続けることこそが、孤独に対峙する力を生み出す。 少年サムのこの「発見」の素晴らしさ!幸福な思い出がまた一つ!
梨木香歩 作家
出会いがサムを成長させた特別な休暇。すべての思い出が宝物なんだと、あたたかく胸に染みました。
新田恵海 声優・歌手
アンナ・ウォルツによる原作を訳した私は、サムやテスのことならすべて知っている。 そんなつもりになっていた。でも、そうじゃなかった。 潮風の匂いのする映像のなかで、二人の心の揺らぎに、どんなに胸が震えたことか。
野坂悦子 
翻訳家(原作「ぼくとテスの秘密の七日間」翻訳)
最後の恐竜は、いったい、どんな思い出を胸に死んでいったんだろう。 観終えて、ふと、そんなことを考えてしまう映画です。
金原瑞人 翻訳家
恐竜は出てこない。淡い初恋でもない。 孤独の意味を初めて噛みしめることになる男の子の、オランダの夏のビーチでの成長がまぶしい。
青山南 翻訳家
少年の人生観を変えた一夏の出会い。『希望』をもって生きるとは何であろうか考えさせられる作品である。
加藤英明 静岡大学教育学部講師
子どもは、大人が考えているほど「子ども」ではない。 子どもは、大人が考えているほど「大人」でもない。 子どもは、単純で複雑で、荒々しくデリケートだ。 子どもは、その子自身の「過去」を、あの細っこい首筋のあたりに留めて、 「いま」を生きる。たくさんの明日を水平線の向こうに見ながら。 サムとテスの夏の数日間。「友情」、「家族」、「秘密」、「共感」、「邂逅」、「別離」……。 大人が二文字の漢字で納得して、ひきだしに片付けてしまいがちな、 豊かで深い時空に、本作品を通して再び出会うことができたような。 原作『ぼくとテスの秘密の七日間』の愛読者のひとりとして、深呼吸を贈られたような。
落合恵子 
作家/子どもの本の専門店クレヨンハウス代表
大人になっていくことはちょっと切なくて、さみしくて、痛くて、でもワクワクする。 11歳の主人公たちにも、大人にも、そんなことを教えてくれる実にいい子供バカンス映画でした。
山崎まどか コラムニスト
(順不同・敬称略)